(この美術館の扉は閉館していると男女がkissをしているように見える)
東京チームのイトーさんのご希望で大三島のところ大三島ミュージアムへ行くことになった。
地図を見てみると大三島に入ってからかなり距離があった。
しかしなんとか行けるだろうと出発。
ところが尾道からはほとんど向かい風でかなり疲労し、
また大三島で数カ所の結構な坂があったりと
みなさんかなり足に来たようだ。
しかし頑張って峠を越えた上にその素敵なミュージアムがあった。
急な斜面に立てられた面白い建物で、
その階層毎によく選び抜かれた彫刻が置かれている。
かなり選択にセンスのよさを感じた。
ただ現代彫刻というだけで集められていない。
最後の階層はテラスになっていて素晴らしい瀬戸内の景色を眺められる。
時間さえ許せば何時間でもいられる場所だった。
最近こういうアートを過疎地に集めるという村おこしがよくある。
島全体をアートで包んでみたり、
しかし、何か違和感のある物が多い。
環境と調和していないように感じる。
ここは、人を集めてお金を落としてもらおうという潜在意図がまったく感じられない。
有名な建築家に建物を作ってもらい、
世界的に有名なアートをお金でばんばん集めた成金趣味とは異質な次元にある。
入館料も300円でインスタントではあるが、珈琲も自分で飲める。
この美術館を作った所敦夫氏はただ単にこの風景を気に入ったんだと思う。
それをみんなに見て欲しいとただ思ったのだろう。
ほんとうにアートが好きなんだという気持ちが伝わってきた。
ここのアートは非日常でありながら日常との違和感を感じないほどに洗練されていた。
今まで訪れた中でもかなり上位のミュージアムだと思う。
しかし、尾道からここまで行くのはなかなか大変だ。
往復して伯方島の光藤に着いた頃には80㎞になっていた。
これがロードで向かい風がなければもっと楽だったと思う。
(地図で見ると左端にところ大三島ミュージアムはある)
なんでもそうだが、
何回も行っているからもうすべてを見尽くしたと思うのは危険だ。
まだまだ見るべき所がいっぱいあると今回気づかされた。
追記:「ところ」の由来は、実業家の所敦夫氏の寄付により2004年に開館したことによる。