これは私が綿密に測ってもらって出来上がったジオメトリー。
このジオメトリーでなかなか合うフレームは吊しではないことがわかるだろう。
これに合わせて、親方がパイプを切って、
フィレットシルバーブレージング(銀ろう溶接)で溶接し、
塗装をして箱に入れて送ってきてくれた。
(送ってきた箱には必ず国名が書いてあるので、どこ製かすぐわかる。)
いつもは53㎝ぐらいのフレームに10㎝~11㎝のステムをつけて乗っている。
54㎝のビアンキは9㎝のステムが最初からついていたので、全く問題がなかった。
つまり私には、ホリゾンタルでトップ+ステム長が63㎝前後ぐらいがベストだということだ。
しかし、シートステイ、シートチューブ、チェーンステイ、ヘッドチューブ、シート角は、
メーカーによって、同じホリゾンタルの長さでもまったく違っている。
どうせお金を出すなら、フルオーダーしかないだろう。
初心者ほどフルオーダーがいい。
値段も吊しとほとんど変わらない。
アルマーニのスーツを買って喜んで着てみたら、
随分手が長かったということもある。
アルマーニでも吊しは吊しなのだ。
「ポジション出し」と言う言葉は、
適正ポジションがわかっているから
出来ることだ。
適当にやったら無限の組み合わせがあるだろう。
日本人がこれだけ自転車に乗るようになっているなら、
もっとイタリアの小さな工房にオーダーしたり、
日本の工房でフルオーダーをしてみよう。
そうやってみんなフルオーダーの自転車を買えば、職人の価値がもっとあがるはずだ。
小さな工房もつぶれないだろう。
日本の工房でフルオーダーができる(一部)のは以下の通り。
パナソニック
ケルビム
アマンダ(カーボンも出来る)
ナカガワ