(シールではない筆で書いたデザインの繊細さ、塗装の美しさ,イタリア人は目をつぶって
フレームをなで、凹凸のないすべすべの感触でないと許さないという本場の塗装)
ロードに乗りだして、20年以上になる。
以前にも書いたが、大人になって初めてのロードはVtusのアルミだった。
これはかなり気にいって、いろんなところに出かけてフレームに皺が寄るまで乗った。
知人に譲ったのはおしいことをしたと今でも思っている。
ある日、いつものようにそのVitusで走っていた時、
尼崎で、すごい自転車ばかりが並んでいる店に入った。
前から気づいていたが、怖そうで入る勇気がなかった。
ところが、その日は勢いで入ってしまった。
それが現在のサンワさんで、昔は西側の端っこの小さなお店しかなかった。
今とは違い、一切値引きのない素人が立ち入る余地のない緊迫した場所で、
若輩ものを排除する雰囲気があった。
昔は、他店のもちこみを受けることもなかった。
今は随分大将も丸くなったと思う。
そして、初めて入った時に、DeRosaに出会った。
それは初恋とも言えるものだった。
私は気がつくとDeRosaの35周年記念モデルを値段も見ないで頼んでいた。
「これ、ください!!」
こんな美しい自転車は見たこともなかった。
一目惚れだった・・・・・
それに、車に比べたら激安だ。
もっと元気な頃のVivaloのロード、アメリカ製の初代GTザスカーのMTB、TVTカーボンロード、
DeRosaカーボンロード、ブロンプトン、アラヤのマディフォックスなどいろいろ買った。
また、サンワの大将からはいろんなことを教えてもらった。
そして、サンワの大将が元気なうちにぜひともやりたい計画があった。
完全フルオーダー(S,M,Lの吊しフレームではない)のイタリア製のフレームに、
大将が組んだチューブラーのホイールをはかせ、オールカンパで組むというものだ。
ロードバイクのオートクチュールだ。
去年その話を大将にすると、イタリアに直オーダーしたフレームでも、
組んであげるというもので、大いに喜んだ。
そして半年以上が経過して、ようやくそのフレームはヴェローナから送られてきた。
特に頼んでそれは、有名な親方につくってもらった。
あとはリムと部品が揃い次第、大将が組んでくれる。
今年中にはできるだろう。
これが私の究極の1台だ。
待ち遠しいヴェローナの宝石だ。